脊柱管狭窄症に悩んでいませんか? 歩行時の痛みやしびれ、足の違和感など、日常生活に支障をきたす辛い症状が現れます。このページでは、脊柱管狭窄症の定義、種類、症状、原因、診断方法、そして治療法までを専門家監修のもとで徹底解説します。特に、整体での改善効果やリスク、整体院の選び方など、整体療法に焦点を当てた情報を提供することで、脊柱管狭窄症の改善・予防に役立つ知識を得ることができます。加齢だけが原因ではない脊柱管狭窄症のメカニズムを理解し、ご自身に合った適切な治療法を見つけるための一助として、ぜひ最後までお読みください。この記事を読むことで、脊柱管狭窄症の正しい知識と適切な対処法を理解し、症状の改善、そして健康な生活を取り戻すための道筋が見えてくるでしょう。
1. 脊柱管狭窄症とは
脊柱管狭窄症とは、背骨の中を通る脊髄神経の通り道である脊柱管が狭くなることで、神経が圧迫され、様々な症状を引き起こす疾患です。加齢に伴う変化が主な原因とされていますが、若い方でも発症する可能性があります。脊柱管狭窄症は放置すると症状が悪化し、日常生活に支障をきたす可能性があるため、早期の発見と適切な対処が重要です。
1.1 脊柱管狭窄症の定義
脊柱管は、背骨の中にあるトンネルのような構造で、脳から続く脊髄神経が通っています。この脊柱管が、様々な原因で狭くなることで、神経が圧迫され、痛みやしびれなどの神経症状を引き起こす状態が脊柱管狭窄症です。脊柱管の狭窄は、骨の変形や靭帯の肥厚、椎間板の突出などが原因となることが多く、加齢とともに進行する傾向があります。
1.2 脊柱管狭窄症の種類
脊柱管狭窄症は、発生する部位によって分類されます。主な種類は以下の3つです。
種類 | 発生部位 | 特徴 |
---|---|---|
1.2.1 腰部脊柱管狭窄症 |
腰椎 | 最も一般的な脊柱管狭窄症です。腰痛、下肢のしびれや痛み、間欠性跛行などの症状が現れます。 |
1.2.2 頸部脊柱管狭窄症 |
頸椎 | 首や肩の痛み、腕のしびれや脱力感などの症状が現れます。上肢の運動機能に影響が出ることがあります。 |
1.2.3 胸部脊柱管狭窄症 |
胸椎 | 比較的稀な脊柱管狭窄症です。背中の痛み、胸部の締め付け感、下肢のしびれや痛みなどの症状が現れます。 |
腰部脊柱管狭窄症は、他の2つの種類に比べて発生頻度が高く、特に高齢者に多く見られます。 頸部脊柱管狭窄症は、デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続ける人に起こりやすい傾向があります。胸部脊柱管狭窄症は比較的稀ですが、他の疾患と間違われやすいので注意が必要です。
2. 脊柱管狭窄症の症状
脊柱管狭窄症の症状は、狭窄の部位(腰部、頸部、胸部)や程度によって様々です。初期段階では自覚症状がない場合もありますが、症状が進行すると日常生活に支障をきたすこともあります。代表的な症状として、間欠性跛行、しびれや痛み、排尿障害などがあります。これらの症状は、神経が圧迫されることで引き起こされます。
2.1 間欠性跛行
間欠性跛行は、脊柱管狭窄症の代表的な症状の一つです。しばらく歩くと足にしびれや痛み、だるさを感じ、休むと楽になるという特徴があります。歩行を続けると症状が悪化し、最終的には歩行が困難になる場合もあります。自転車に乗る際は症状が現れにくい傾向があります。これは、自転車に乗る姿勢では脊柱管が広がり、神経への圧迫が軽減されるためです。症状の程度は人それぞれで、少し歩いただけでも症状が現れる人もいれば、長時間歩かないと症状が現れない人もいます。
2.2 しびれや痛み
脊柱管狭窄症では、神経が圧迫されることでしびれや痛みが生じます。しびれの範囲は、狭窄の部位や程度によって異なります。腰部脊柱管狭窄症の場合、腰、臀部、太もも、ふすらぎ、足先などに、頸部脊柱管狭窄症の場合、首、肩、腕、指先などに、胸部脊柱管狭窄症の場合、背中、胸、腹部などに、しびれや痛みを感じることがあります。痛みの種類も様々で、鋭い痛み、鈍い痛み、焼けるような痛みなどがあります。また、安静時にも痛みやしびれを感じる場合もあります。
2.3 排尿障害
脊柱管狭窄症では、まれに排尿障害が現れることがあります。具体的には、尿が出にくい、尿の勢いが弱い、残尿感がある、尿失禁などの症状が現れることがあります。これらの症状は、馬尾神経が圧迫されることで引き起こされます。馬尾神経は、膀胱や直腸の機能をコントロールする神経です。排尿障害は、脊柱管狭窄症の重症例で現れやすい症状です。排尿障害が現れた場合は、すぐに専門家へ相談することが重要です。
症状 | 説明 | 出現部位 |
---|---|---|
間欠性跛行 | 歩行時に足にしびれや痛み、だるさを感じ、休むと楽になる。 | 腰、臀部、太もも、ふくらはぎ、足先 |
しびれ | 神経が圧迫されることで生じる。範囲は狭窄の部位や程度によって異なる。 | 腰、臀部、太もも、ふくらはぎ、足先、首、肩、腕、指先、背中、胸、腹部 |
痛み | 鋭い痛み、鈍い痛み、焼けるような痛みなど、種類は様々。 | 腰、臀部、太もも、ふくらはぎ、足先、首、肩、腕、指先、背中、胸、腹部 |
排尿障害 | 尿が出にくい、尿の勢いが弱い、残尿感、尿失禁など。 | - |
上記以外にも、冷え、こわばり、脱力感などの症状が現れる場合もあります。これらの症状は、脊柱管狭窄症だけでなく、他の疾患でも現れることがあるため、自己判断せずに専門家による診断を受けることが重要です。早期発見、早期治療が予後を良くするために重要です。少しでも気になる症状があれば、早めに相談しましょう。
3. 脊柱管狭窄症の原因
脊柱管狭窄症は、様々な要因が複雑に絡み合って発症します。主な原因は以下の通りです。
3.1 加齢による変化
加齢に伴う脊柱の変形は、脊柱管狭窄症の最も大きな原因です。長年の負担により、椎間板が変形・突出したり、椎体の骨棘(こつきょく:骨のとげ状の突起)形成、黄色靭帯の肥厚・硬化、椎間関節の肥大などが起こり、脊柱管が狭くなります。特に、40代以降からこれらの変化が顕著になり、発症リスクが高まるとされています。
3.2 遺伝的要因
脊柱管の形状や大きさ、椎間板の強さなどは遺伝的な影響を受けます。生まれつき脊柱管が狭い人や、椎間板の変性が起きやすい体質の人は、脊柱管狭窄症を発症しやすくなる可能性があります。家族に脊柱管狭窄症の方がいる場合は、自身も発症するリスクが高まる可能性があるため注意が必要です。
3.3 生活習慣
長時間のデスクワークや、猫背などの悪い姿勢、重い物を持ち上げるなどの動作の繰り返し、運動不足などは、脊柱に負担をかけ、脊柱管狭窄症のリスクを高めます。また、喫煙は血行不良を引き起こし、脊柱への栄養供給を阻害するため、症状の悪化につながると考えられています。
3.4 その他の要因
加齢、遺伝、生活習慣以外にも、脊柱管狭窄症の原因となる要因はいくつかあります。以下にそれらをまとめました。
要因 | 説明 |
---|---|
発育性脊柱管狭窄症 | 生まれつき脊柱管が狭い状態です。 |
脊椎すべり症 | 腰椎が前方にずれることで、脊柱管が狭窄します。 |
分離症 | 腰椎の一部が分離することで、脊柱の安定性が低下し、脊柱管狭窄症につながることがあります。 |
外傷 | 交通事故や転倒などによる脊椎の骨折や損傷が原因となる場合があります。 |
変形性関節症 | 関節の軟骨がすり減り、炎症を起こすことで、脊柱管が狭くなることがあります。 |
リウマチなどの炎症性疾患 | 脊椎に炎症が波及することで、脊柱管狭窄症を引き起こす可能性があります。 |
腫瘍 | 脊柱管内に腫瘍が発生することで、脊柱管が圧迫される場合があります。 |
これらの要因が単独、あるいは複数組み合わさって脊柱管狭窄症を引き起こします。自身の生活習慣を見直し、脊柱への負担を軽減することが重要です。
4. 脊柱管狭窄症の診断方法
脊柱管狭窄症の診断は、患者さんの症状や生活への影響を詳しく把握することから始まります。問診、画像検査、神経学的検査を組み合わせて総合的に判断し、確定診断を行います。
4.1 問診
問診では、現在の症状、いつから症状が現れたか、どのような時に症状が悪化するか、日常生活でどのような困難を感じているかなどを詳しく伺います。具体的には、以下のような質問をします。
- 痛みやしびれの程度、部位、出現するタイミング
- 歩行時の症状の変化(間欠性跛行の有無)
- 安静時の症状
- 排尿・排便障害の有無
- 過去の病歴、ケガの有無
- 現在の生活習慣
これらの情報は、脊柱管狭窄症の診断だけでなく、適切な治療方針を決定する上でも非常に重要です。
4.2 画像検査
画像検査は、脊柱管の狭窄の程度や部位、神経への圧迫の状況などを客観的に評価するために不可欠です。代表的な画像検査には、レントゲン検査、MRI検査、CT検査があります。
4.2.1 レントゲン検査
レントゲン検査では、脊椎の変形、骨棘の形成、椎間板の狭小化などを確認できます。脊柱管狭窄症の初期診断に用いられることが多い検査です。
4.2.2 MRI検査
MRI検査は、脊髄、神経根、椎間板、靭帯などの軟組織の状態を詳細に描出できます。脊柱管狭窄症の確定診断に最も重要な検査です。脊髄や神経根への圧迫の程度を正確に評価することができます。
4.2.3 CT検査
CT検査は、骨の状態を詳細に評価するのに優れています。レントゲン検査よりも詳細な骨の形状や、骨棘の有無、大きさなどを確認できます。特に骨性の変化を詳しく調べたい場合に有効な検査です。
検査方法 | 目的 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
レントゲン検査 | 脊椎の変形、骨棘の形成、椎間板の狭小化などを確認 | 簡便、被曝量が少ない | 軟組織の評価は不向き |
MRI検査 | 脊髄、神経根、椎間板、靭帯などの軟組織の状態を詳細に描出 | 軟組織の評価に優れている | 検査費用が高い、閉所恐怖症の方は検査が難しい場合がある |
CT検査 | 骨の状態を詳細に評価 | 骨の状態を詳細に把握できる | MRI検査に比べて軟組織の評価は劣る、被曝量がある |
4.3 神経学的検査
神経学的検査では、神経の機能を評価します。具体的には、以下のような検査を行います。
- 筋力検査:筋力の低下がないかを確認
- 感覚検査:しびれや感覚の鈍化がないかを確認
- 反射検査:腱反射の異常がないかを確認
- 直腸診:馬尾性症候群の有無を確認
これらの検査結果と問診、画像検査の結果を総合的に判断することで、脊柱管狭窄症の確定診断を行います。また、神経学的検査は、治療の効果を判定するためにも重要です。
5. 脊柱管狭窄症の治療法
脊柱管狭窄症の治療法は、症状の程度や進行度、患者さんの年齢や全身状態などを考慮して決定されます。大きく分けて保存療法と手術療法の2種類があり、多くの場合はまず保存療法を試みます。
5.1 保存療法
保存療法は、手術を行わずに症状の改善を目指す治療法です。痛みやしびれを軽減し、日常生活の質を向上させることを目的としています。主な保存療法には、薬物療法、理学療法、装具療法などがあります。
5.1.1 薬物療法
痛みやしびれの緩和には、鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、神経障害性疼痛治療薬などが用いられます。神経障害性疼痛治療薬は、神経の損傷による痛みやしびれに効果があります。
5.1.2 理学療法
理学療法では、ストレッチ、筋力トレーニング、温熱療法などを行い、脊柱の柔軟性を高め、周囲の筋肉を強化することで症状の改善を図ります。特に、腰部や背部の筋肉を鍛えることで、脊柱を安定させ、狭窄による圧迫を軽減する効果が期待できます。
理学療法士による指導のもと、個々の症状に合わせた適切な運動プログラムを実施することが重要です。牽引療法も、症状によっては有効な場合があります。
5.1.3 装具療法
コルセットなどの装具を装着することで、腰部を安定させ、脊柱への負担を軽減します。コルセットは、長時間の使用は避け、症状に合わせて適切なものを選択する必要があります。
5.2 手術療法
保存療法で十分な効果が得られない場合や、症状が進行している場合は、手術療法が検討されます。手術療法の主な目的は、脊柱管を狭窄している部分を広げ、神経への圧迫を取り除くことです。
代表的な手術方法には、以下のものがあります。
手術方法 | 概要 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
脊柱管拡大術 | 脊柱管を狭窄している骨や靭帯の一部を除去し、脊柱管を広げる手術 | 神経への圧迫を直接的に取り除くことができるため、高い効果が期待できる | 侵襲が大きく、入院期間も長くなる傾向がある |
椎弓形成術 | 脊椎の椎弓に小さな穴を開け、神経の圧迫を取り除く手術 | 脊柱管拡大術に比べて侵襲が小さく、回復も早い | 狭窄が高度な場合や、広範囲に及ぶ場合には適さない場合がある |
椎体間固定術 | 不安定な脊椎を固定する手術 | 脊椎の安定性を高めることができる | 脊椎の可動性が制限される |
手術療法は、患者さんの状態に合わせて最適な方法を選択する必要があり、術後のリハビリテーションも重要です。 手術を受けるかどうかは、専門家とよく相談し、メリットとデメリットを十分に理解した上で決定することが大切です。
6. 脊柱管狭窄症と整体
脊柱管狭窄症の症状緩和に、整体が選択肢の一つとして挙げられることがあります。この章では、整体で期待できる効果やリスク、整体院の選び方、病院での治療との違いについて詳しく解説します。
6.1 整体で期待できる効果
整体では、マッサージやストレッチ、骨盤矯正などの手技を用いて、脊柱管狭窄症によって引き起こされる筋肉の緊張や関節の動きの悪さを改善することで、痛みやしびれなどの症状を緩和することが期待できます。具体的には、以下のような効果が期待できます。
- 血行促進
- 筋肉の柔軟性の向上
- 関節可動域の改善
- 姿勢の改善
- 痛みの軽減
- しびれの軽減
ただし、整体はあくまで対症療法であり、脊柱管狭窄症そのものを根本的に治すものではありません。
6.2 整体のリスクと注意点
整体を受ける際には、いくつかのリスクと注意点があります。施術によって症状が悪化してしまう可能性もあるため、注意が必要です。
- 施術による一時的な痛みやだるさ
- 症状の悪化
- 骨折などの重大な怪我
特に、ヘルニアや重度の脊柱管狭窄症の場合は、整体によって症状が悪化する可能性が高いため、注意が必要です。また、妊娠中の方や、骨粗鬆症、がん、感染症などをお持ちの方は、整体を受ける前に必ず担当の整体師に相談しましょう。
6.3 整体院の選び方
整体院を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 国家資格の有無
- 施術内容の説明が丁寧かどうか
- 衛生管理がしっかりしているか
- 料金体系が明確かどうか
- 通いやすい場所にあるか
厚生労働大臣が認定する国家資格である「柔道整復師」の資格を持つ施術者がいる整体院を選ぶことが一つの目安となります。また、施術を受ける前に、施術内容や料金についてしっかりと説明してくれる整体院を選ぶことも大切です。 実際に施術を受けた方の評判を参考にするのも良いでしょう。
6.4 整体と病院での治療の違い
項目 | 整体 | 病院 |
---|---|---|
施術内容 | マッサージ、ストレッチ、骨盤矯正など | 薬物療法、理学療法、手術療法など |
効果 | 痛みの緩和、筋肉の緩和など | 根本的な治療 |
費用 | 比較的安価 | 保険適用で比較的安価(手術の場合は高額になる場合も) |
リスク | 症状の悪化、骨折などの怪我 | 薬の副作用、手術のリスク |
整体は、痛みやしびれなどの症状を緩和することを目的とした対症療法です。一方、病院での治療は、脊柱管狭窄症の原因を特定し、根本的に治療することを目的としています。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った治療法を選択することが重要です。整体と病院での治療を併用することも可能です。 整体を受ける際には、事前に病院で検査を受け、医師に相談することをおすすめします。
7. 脊柱管狭窄症の予防法
脊柱管狭窄症は完全に予防できるわけではありませんが、進行を遅らせたり、症状の悪化を防いだりするための対策はあります。日々の生活習慣を少し見直すことで、将来の脊柱管狭窄症リスクを軽減できる可能性があります。
7.1 適度な運動
適度な運動は、脊柱周辺の筋肉を強化し、柔軟性を高めることで、脊柱への負担を軽減し、脊柱管狭窄症の予防に繋がります。 ウォーキングや水中ウォーキングなど、腰に負担の少ない運動がおすすめです。激しい運動や急に体をひねる運動は、逆に症状を悪化させる可能性があるので避けましょう。
以下に、脊柱管狭窄症予防におすすめの運動をいくつか紹介します。
運動の種類 | 効果 | 注意点 |
---|---|---|
ウォーキング | 全身の血行促進、筋力強化 | 正しい姿勢を意識する |
水中ウォーキング | 浮力により腰への負担が少ない、全身運動 | 水温に注意する |
ストレッチ | 筋肉の柔軟性向上、血行促進 | 無理のない範囲で行う |
ヨガ | 体幹強化、柔軟性向上、リラックス効果 | 指導者のもとで行うのが望ましい |
運動を行う際には、痛みを感じない範囲で行うことが大切です。痛みを感じた場合は、すぐに運動を中止し、安静にしましょう。 また、自身の体力や症状に合った運動を選択することが重要です。専門家(整体師、理学療法士など)に相談し、適切な運動プログラムを作成してもらうのも良いでしょう。
7.2 正しい姿勢
猫背や反り腰などの悪い姿勢は、脊柱に負担をかけ、脊柱管狭窄症のリスクを高めます。 正しい姿勢を意識することで、脊柱への負担を軽減し、予防に繋がります。立っているときは、背筋を伸ばし、お腹を軽く引き締め、顎を引くように意識しましょう。座っているときは、深く腰掛け、背もたれに寄りかかり、足を床につけましょう。 デスクワークが多い方は、こまめに休憩を取り、軽いストレッチを行うと良いでしょう。
正しい姿勢を保つためのポイントは以下の通りです。
- 立っているときは、耳、肩、腰、くるぶしが一直線になるように意識する。
- 座っているときは、骨盤を立てて座り、背もたれを使う。
- 重いものを持ち上げるときは、膝を曲げて持ち上げる。
- 長時間同じ姿勢を続けない。
7.3 バランスの良い食事
バランスの良い食事は、健康な体を維持するために不可欠であり、脊柱管狭窄症の予防にも繋がります。特に、カルシウム、ビタミンD、タンパク質は、骨や筋肉の健康維持に重要です。カルシウムは牛乳やヨーグルト、小魚などに、ビタミンDは鮭やきのこ類、卵などに多く含まれています。タンパク質は肉や魚、大豆製品などに多く含まれています。 これらの栄養素をバランス良く摂取することで、骨や筋肉を強化し、脊柱管狭窄症のリスクを軽減できる可能性があります。また、肥満も脊柱への負担を増大させるため、適正体重を維持することも重要です。
暴飲暴食や偏った食事は避け、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
8. 脊柱管狭窄症に関するよくある質問
ここでは、脊柱管狭窄症に関するよくある質問にお答えします。
8.1 脊柱管狭窄症は治りますか?
脊柱管狭窄症は、完全に治癒することが難しい場合もあります。しかし、症状を軽減し、日常生活を快適に送ることは可能です。適切な治療やセルフケアによって、痛みやしびれなどの症状をコントロールし、進行を遅らせることができます。早期発見・早期治療が重要です。
8.2 手術は必ず必要ですか?
いいえ、必ずしも手術が必要なわけではありません。多くの場合、保存療法で症状の改善が見込めます。保存療法には、薬物療法、理学療法(ストレッチ、運動療法など)、装具療法、整体などがあります。これらの療法で効果がない場合や、症状が重い場合に手術が検討されます。
8.3 日常生活で気を付けることはありますか?
脊柱管狭窄症の症状を悪化させないためには、日常生活でいくつかの注意点があります。
- 正しい姿勢を保つ:猫背や前かがみの姿勢は脊柱管を圧迫しやすく、症状を悪化させる可能性があります。立っているときも座っているときも、背筋を伸ばし、良い姿勢を意識しましょう。
- 適度な運動:ウォーキングや水泳などの適度な運動は、腰や背中の筋肉を強化し、脊柱管狭窄症の予防・改善に役立ちます。ただし、激しい運動や無理な姿勢は避けましょう。
- 重いものを持ち上げない:重いものを持ち上げることは、腰に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。できるだけ重いものを持ち上げることは避け、どうしても必要な場合は、正しい姿勢で持ち上げるようにしましょう。
- 長時間の同じ姿勢を避ける:デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けることは、腰や背中に負担をかけます。定期的に休憩を取り、軽いストレッチや体操をするようにしましょう。
- 体重管理:過剰な体重は腰への負担を増大させます。適正体重を維持することで、脊柱管狭窄症の予防・改善につながります。
8.4 整体はどんな効果がありますか?
整体では、筋肉の緊張を緩和し、関節の動きをスムーズにすることで、脊柱管狭窄症の症状を軽減する効果が期待できます。具体的には、腰や背中の筋肉の柔軟性を高め、血行を促進することで、痛みやしびれを緩和することができます。また、姿勢の改善にも効果的です。
8.5 整体を受ける際の注意点は?
整体を受ける際には、施術者の資格や経験を確認することが重要です。国家資格を持たない施術者もいるため、信頼できる整体院を選ぶようにしましょう。また、施術を受ける前に、自分の症状や既往歴などをしっかりと伝えることも大切です。施術中に痛みや違和感を感じた場合は、すぐに施術者に伝えるようにしましょう。
8.6 脊柱管狭窄症に効果的なストレッチはありますか?
ハムストリングスのストレッチや股関節周りのストレッチは、脊柱管狭窄症の症状緩和に効果的です。これらの筋肉が硬くなると、骨盤の動きが悪くなり、腰への負担が増加するため、ストレッチで柔軟性を保つことが重要です。腰痛体操なども効果的です。ただし、痛みを感じる場合は無理に行わず、専門家に相談しましょう。
8.7 どのタイプの整体院を選べば良いですか?
整体院には様々な種類があります。施術方針や得意分野を確認し、自分に合った整体院を選びましょう。いくつか例を挙げます。
整体院の種類 | 特徴 |
---|---|
カイロプラクティック | 背骨や骨盤の歪みを矯正することに重点を置いた施術 |
オステオパシー | 身体全体の繋がりを重視し、筋肉、骨格、内臓など様々な組織へのアプローチを行う施術 |
整体 | 様々な手技を用いて、筋肉の緊張を緩和し、身体のバランスを整える施術 |
それぞれの整体院によって施術内容が異なるため、事前にホームページなどで確認したり、電話で問い合わせたりすることをおすすめします。
9. まとめ
この記事では、脊柱管狭窄症について、その定義、種類、症状、原因、診断方法、治療法、そして整体との関係性について詳しく解説しました。脊柱管狭窄症は、主に加齢による脊柱管の狭窄によって神経が圧迫され、痛みやしびれ、間欠性跛行などの症状を引き起こす病気です。症状の進行を防ぎ、生活の質を維持するためには早期の診断と適切な治療が重要です。
治療法には、薬物療法、理学療法、装具療法などの保存療法と、手術療法があります。保存療法で効果が得られない場合や、症状が重い場合には手術が検討されます。整体は、筋肉の緊張を和らげ、血行を促進することで、脊柱管狭窄症の症状を緩和する効果が期待できます。ただし、整体は医療行為ではないため、診断や治療は医療機関で行う必要があります。整体院を選ぶ際には、国家資格を保有しているか、経験豊富かなど、慎重に判断することが大切です。また、施術を受ける前に、医師に相談することをおすすめします。脊柱管狭窄症は、日常生活における姿勢や運動習慣、食生活の見直しによって予防することも可能です。日頃から正しい姿勢を意識し、適度な運動を行い、バランスの良い食事を摂るように心がけましょう。
お電話ありがとうございます、
初村筋整復院でございます。