20代で頸椎ヘルニア?!放っておくと危険な症状と今すぐできる対策

20代で頸椎ヘルニアになるなんて、想像もしていなかった…そんな方もいるのではないでしょうか。実は、長時間のパソコン作業やスマホの使いすぎなどで、20代でも頸椎ヘルニアを発症するケースが増えています。このページでは、20代で頸椎ヘルニアになる原因や症状、放っておくとどうなるのか、そして今すぐできる対策や予防法まで、分かりやすく解説します。この記事を読めば、頸椎ヘルニアの不安を解消し、快適な毎日を送るための具体的な方法が分かります。今の生活習慣を見直し、将来の健康を守りましょう。

1. 20代でも頸椎ヘルニアになるの?

「頸椎ヘルニア」と聞くと、中高年がなる病気というイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし、最近は20代で頸椎ヘルニアを発症するケースも珍しくありません。若い世代でも頸椎ヘルニアになることは十分にあり得るのです。

1.1 頸椎ヘルニアとは?

頸椎ヘルニアとは、頸椎(首の骨)の間にある椎間板という組織の一部が飛び出し、神経を圧迫することで様々な症状を引き起こす病気です。椎間板は、骨と骨の間のクッションのような役割を果たしており、外部からの衝撃を吸収しています。しかし、加齢や長年の負担、急激な衝撃などによって、この椎間板が変形したり、損傷したりすることがあります。その結果、椎間板の中にある髄核というゼリー状の物質が外に飛び出し、周りの神経を圧迫してしまうのです。これが頸椎ヘルニアです。

1.2 20代で頸椎ヘルニアになる原因

20代で頸椎ヘルニアになる原因は様々ですが、特に以下の要因が考えられます。

1.2.1 デスクワーク

長時間のパソコン作業やデスクワークは、首に大きな負担をかけます。同じ姿勢を長時間続けることで、首の筋肉が緊張し、頸椎への負担が増加します。特に、猫背のような姿勢で作業を続けると、頸椎への負担はさらに大きくなります。適切な休憩を挟み、こまめに姿勢を変えることが重要です。

1.2.2 スマホの使いすぎ

スマートフォンを長時間使用する際に、うつむいた姿勢を続けることで、首に大きな負担がかかります。この姿勢は「ストレートネック」と呼ばれる状態を招きやすく、頸椎ヘルニアのリスクを高めます。スマートフォンの使用時間を減らし、使用する際は正しい姿勢を意識するようにしましょう。

1.2.3 姿勢の悪さ

猫背や前かがみの姿勢は、首への負担を増大させます。正しい姿勢を維持することで、頸椎への負担を軽減し、ヘルニアの予防につながります。日頃から正しい姿勢を意識し、座り方や立ち方に気を付けることが大切です。

1.2.4 その他

その他にも、交通事故などの外傷や、生まれつきの骨格の形状、激しいスポーツなども頸椎ヘルニアの原因となることがあります。また、喫煙も椎間板の変性を促進する要因の一つと考えられています。これらの要因に心当たりがある方は、特に注意が必要です。

原因 詳細
デスクワーク 長時間のパソコン作業による首への負担増加
スマホの使いすぎ うつむいた姿勢によるストレートネックの誘発
姿勢の悪さ 猫背などによる首への負担増大
外傷 交通事故などによる頸椎へのダメージ
先天的な要因 生まれつきの骨格の形状
激しいスポーツ スポーツによる頸椎への負担
喫煙 椎間板の変性を促進する要因

2. 頸椎ヘルニアの症状

頸椎ヘルニアの症状は、ヘルニアの程度や神経の圧迫具合、個々の体質などによって大きく異なります。初期は軽い症状でも、進行すると日常生活に支障をきたすほどの痛みやしびれに悩まされることもあります。早期発見・早期治療のためにも、症状の種類や特徴を把握しておくことが重要です。

2.1 初期症状

初期症状は、肩や首のこり、首の痛み、背中の痛み、頭痛など、他の疾患と区別しにくいものが多いです。そのため、見過ごしてしまうケースも少なくありません。また、これらの症状は、長時間同じ姿勢での作業や、 デスクワーク 後などに一時的に現れることもあり、頸椎ヘルニアによるものだと気づきにくい場合もあります。

症状 詳細
首のこり 慢性的な肩こりと勘違いしやすいですが、頸椎ヘルニアの場合は、首の後ろや付け根あたりに、重だるい感じや違和感、張りのようなこりを感じることがあります。
首の痛み 特定の動作で痛みが強くなることがあります。例えば、首を後ろに反らしたり、横に倒したりすると痛みが悪化する場合があります。
頭痛 後頭部から首にかけての鈍痛が特徴です。緊張型頭痛と似ていますが、頸椎ヘルニアの場合は、首の動きによって頭痛が悪化することがあります。
背中の痛み 肩甲骨の間や背中に、鈍い痛みや違和感を感じることがあります。

2.2 重症化した場合の症状

初期症状を放置すると、神経の圧迫が強くなり、より深刻な症状が現れます。腕や手のしびれ、脱力感、感覚の鈍麻などは、神経が圧迫されているサインです。また、めまいや吐き気、自律神経の乱れといった症状が現れることもあります。これらの症状は、日常生活や仕事に大きな支障をきたす可能性があります。

症状 詳細
腕や手のしびれ 片側の腕や手にしびれを感じることが多く、指先までしびれが及ぶこともあります。
腕や手の脱力感 物を持つ力が弱くなったり、細かい作業がしにくくなることがあります。
感覚の鈍麻 触られた感覚が鈍くなったり、温度を感じにくくなることがあります。
めまい・吐き気 めまいや吐き気は、自律神経の乱れによって引き起こされることがあります。
自律神経の乱れ 不眠、倦怠感、食欲不振などの症状が現れることがあります。

上記のような症状が現れた場合は、速やかに専門家への相談をおすすめします。自己判断で放置せず、適切な診断と治療を受けることが大切です。

3. 20代で頸椎ヘルニアを放っておくとどうなる?

20代で頸椎ヘルニアを発症した場合、若いため「まだ大丈夫」と安易に考えてしまいがちです。しかし、頸椎ヘルニアを放置すると、日常生活や仕事に大きな支障をきたすだけでなく、将来的な健康リスクも高まります。年齢に関わらず、適切な対処が重要です。

3.1 日常生活への影響

初期の頸椎ヘルニアでは、首や肩のこり、痛みといった症状が現れます。放置すると、これらの症状が悪化し、慢性的な痛みや痺れに悩まされる可能性があります。痛みやしびれによって、集中力の低下や睡眠不足に陥り、日常生活の質が著しく低下するケースも少なくありません。さらに、症状が進行すると、頭痛やめまい、吐き気などの自律神経症状が現れることもあります。

また、腕や手の痺れや脱力感が強くなると、字を書く、箸を使う、ボタンを留めるといった細かい動作が困難になることもあります。日常生活でこれらの動作が不自由になることで、精神的なストレスも増加する可能性があります。

3.2 仕事への影響

頸椎ヘルニアの症状は、仕事にも大きな影響を及ぼします。長時間のデスクワークや、パソコン作業、運転など、首に負担がかかる作業は、症状を悪化させる可能性があります。痛みやしびれによって集中力が低下し、仕事の効率が落ちるだけでなく、ミスが増える可能性も懸念されます。

重症化すると、仕事を休職せざるを得ない状況に陥ることも考えられます。特に、肉体労働や、長時間同じ姿勢を保つ必要のある仕事に従事している場合は、症状の悪化リスクが高いため注意が必要です。

症状 仕事への影響
首や肩のこり、痛み 集中力の低下、作業効率の低下
腕や手の痺れ、脱力 細かい作業の困難、キーボード操作の困難
頭痛、吐き気 欠勤、休職

3.3 将来的なリスク

20代で発症した頸椎ヘルニアを放置すると、将来的に後遺症が残る可能性があります。神経が圧迫された状態が続くと、神経の機能が回復しにくくなり、痺れや痛みが慢性化することがあります。また、脊髄症へと進行すると、歩行障害や排尿障害といった深刻な症状が現れる可能性もあります。

さらに、加齢とともに症状が悪化しやすくなることも懸念されます。若い頃に発症した頸椎ヘルニアは、放置することで将来的な生活の質を低下させる可能性があるため、早期の発見と適切な治療が重要です。

4. 今すぐできる頸椎ヘルニア対策

20代で頸椎ヘルニアと診断された場合、症状の進行を防ぎ、日常生活への影響を最小限に抑えるために、迅速な対策が必要です。ここでは、今すぐ始められる効果的な対策を、ストレッチ、日常生活の注意点、専門家への相談の3つの側面からご紹介します。

4.1 ストレッチ

頸椎ヘルニアの症状緩和には、首や肩周りの筋肉をほぐすストレッチが効果的です。毎日継続して行うことで、筋肉の緊張を和らげ、血行を促進し、痛みの軽減につながります。

4.1.1 首のストレッチ

首をゆっくりと左右に傾けたり、回したりするストレッチは、首の筋肉の柔軟性を高めます。痛みを感じない範囲で、無理のないように行いましょう。

ストレッチ 方法 回数
首の左右への傾斜 頭をゆっくりと左右に傾ける。 左右5回ずつ
首の回転 頭をゆっくりと時計回り、反時計回りに回す。 左右5回ずつ

4.1.2 肩甲骨のストレッチ

肩甲骨を動かすストレッチは、肩周りの筋肉の緊張をほぐし、首への負担を軽減します。肩甲骨を意識的に動かすことで、効果的にストレッチできます。

ストレッチ 方法 回数
肩甲骨回し 両肩を同時に前後に回す。 前後5回ずつ
肩甲骨寄せ 両腕を前に伸ばし、肩甲骨を背骨に寄せるようにする。 5秒キープ×5回

4.2 日常生活での注意点

日常生活での姿勢や習慣を見直すことで、頸椎への負担を軽減し、症状の悪化を防ぐことができます。

4.2.1 正しい姿勢

猫背や前かがみの姿勢は頸椎に負担をかけるため、正しい姿勢を意識することが重要です。 座っているときは、背筋を伸ばし、顎を引いて、目線をまっすぐに向けるようにしましょう。立っているときは、お腹に力を入れて、背筋を伸ばし、肩の力を抜きます。

4.2.2 適切な睡眠環境

睡眠中は、頸椎を適切に支える枕を選ぶことが大切です。 高すぎる枕や低すぎる枕は頸椎に負担をかけるため、自分に合った高さの枕を選びましょう。マットレスも適度な硬さのものを選び、体圧を分散させることが重要です。

4.2.3 スマホの使い方

長時間スマホを使用する際は、定期的に休憩を取り、首を休ませるようにしましょう。 また、スマホを見る際は、画面を目の高さに持ってくることで、首への負担を軽減できます。下向きで長時間スマホを操作するのは避けましょう。

4.3 専門家への相談

頸椎ヘルニアの症状が改善しない場合や悪化する場合は、専門家に相談することが大切です。適切な診断と治療を受けることで、症状の進行を防ぎ、日常生活への支障を最小限に抑えることができます。

4.3.1 整形外科

整形外科では、レントゲンやMRIなどの検査を行い、頸椎ヘルニアの診断を行います。症状に応じて、薬物療法、理学療法、装具療法などの治療を行います。

4.3.2 整体院・整骨院

整体院や整骨院では、身体の歪みを整え、筋肉の緊張を緩和することで、頸椎ヘルニアの症状を改善に導きます。 施術を受ける際には、国家資格を保有しているか、施術内容などを事前に確認することが大切です。

5. 頸椎ヘルニアの治療法

頸椎ヘルニアの治療法は、大きく分けて保存療法と手術療法の2種類があります。症状の程度や経過、患者さんの状態に合わせて適切な治療法が選択されます。

5.1 保存療法

多くの頸椎ヘルニアは、保存療法で症状が改善します。保存療法は、手術を行わずに痛みやしびれなどの症状を和らげることを目的としています。

5.1.1 薬物療法

痛みや炎症を抑えるために、鎮痛剤や消炎鎮痛剤、筋肉の緊張を和らげる筋弛緩剤などが処方されることがあります。

5.1.2 牽引療法

首を牽引することで、頸椎への負担を軽減し、神経の圧迫を和らげます。牽引の強さや時間は、症状に合わせて調整されます。

5.1.3 理学療法

温熱療法や電気刺激療法、マッサージなどを行い、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減します。また、症状に合わせた運動療法を行うことで、頸椎の安定性を高め、再発を予防します。理学療法士の指導のもと、適切な運動プログラムを実施することが重要です。

5.2 手術療法

保存療法で効果が得られない場合や、神経症状が進行している場合、排尿・排便障害がある場合などは、手術療法が検討されます。

手術方法 概要
前方椎体間固定術 頸椎の前面からヘルニアを取り除き、人工骨や自分の骨を移植して固定する方法です。
後方椎弓形成術 頸椎の後ろ側からヘルニアを切除し、神経の圧迫を取り除く方法です。
人工椎間板置換術 損傷した椎間板を人工椎間板に置き換える方法です。

手術療法には、上記以外にも様々な方法があります。どの手術方法が適切かは、患者さんの状態やヘルニアの程度によって異なります。医師とよく相談し、最適な治療法を選択することが重要です。

6. 20代で頸椎ヘルニアにならないための予防法

20代で頸椎ヘルニアを発症しないためには、日頃からの意識的な予防が重要です。若いうちから正しい生活習慣を身につけることで、将来的なリスクを大幅に減らすことができます。

6.1 日頃からできる予防策

頸椎ヘルニアの予防は、日常生活のちょっとした心がけから始まります。正しい姿勢を維持すること、適度な運動を取り入れること、そして体に負担をかけない生活習慣を心がけることが大切です。

予防策 具体的な方法
正しい姿勢 デスクワークやスマートフォンの操作中は、背筋を伸ばし、顎を引いて画面を見るようにしましょう。猫背は頸椎に負担をかけるため、意識的に姿勢を正すことが重要です。長時間同じ姿勢を続ける場合は、こまめに休憩を取り、軽いストレッチを行うようにしてください。
適度な運動 適度な運動は、頸椎周りの筋肉を強化し、柔軟性を高める効果があります。ウォーキングや水泳など、体に負担の少ない運動を習慣的に行うことがおすすめです。激しい運動は逆効果になる場合があるので、自分の体力に合った運動を選びましょう。
適切な睡眠 睡眠中は、体に負担をかけない寝姿勢を心がけましょう。高すぎる枕や柔らかすぎるマットレスは頸椎に負担をかけるため、自分に合った寝具を選ぶことが大切です。仰向けで寝る場合は、低めの枕を使用し、横向きで寝る場合は、肩と首の隙間を埋める高さの枕を使用するのがおすすめです。
スマホの適切な使用 スマートフォンの長時間使用は、頸椎に大きな負担をかけます。「スマホ首」にならないよう、画面を見る際は顎を引いて目線を下げるようにし、長時間使用を避け、こまめに休憩を取りましょう。
冷え対策 体が冷えると血行が悪くなり、筋肉が硬直して頸椎ヘルニアのリスクを高めます。特に首周りの冷えには注意が必要で、冬場はマフラーやストールを着用し、夏場は冷房の風が直接当たらないように工夫しましょう。また、温かい飲み物を摂取したり、お風呂で体を温めることも効果的です。

6.2 定期的なチェック

自分の体の状態を定期的にチェックすることも重要です。首や肩のこり、痛み、しびれなどの症状が続く場合は、早めに専門家に相談しましょう。早期発見、早期治療が、重症化を防ぐ鍵となります。

これらの予防策を日頃から意識的に実践することで、20代で頸椎ヘルニアになるリスクを軽減し、健康な生活を送ることに繋がります。少しでも違和感を感じたら、放置せずに専門機関に相談することが大切です。

7. まとめ

20代で頸椎ヘルニアになることは、スマホの普及やデスクワークの増加により決して珍しくありません。初期症状は肩こりや首の痛みなど軽微な場合もありますが、放置すると腕のしびれや麻痺といった重篤な症状に進行する可能性があります。日常生活や仕事への影響も大きく、将来的な健康リスクも懸念されます。ですから、少しでも違和感を感じたら、早期に専門家への相談をおすすめします。日頃から正しい姿勢や適切なスマホの使い方を心がけ、ストレッチなどで首や肩甲骨周りの筋肉をほぐすことで、頸椎ヘルニアの予防につなげましょう。快適な毎日を送るためにも、首の健康には気を配ることが大切です。

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